スイーツにぴったりのきのこ
”スイーツにぴったりのきのこ”っていうとどんなものが浮かびますか?
『あぁ、きのこ型のクッキー!』
(写真は白髭のシュークリーム工房さんのキノコクッキーとトトロのシュークリーム。
世田谷代田にある、ジブリの世界に入り込んだかのような素敵なお店です♪)
・・・いやいや。
それも大好きだけど、スイーツの具材として使われている正真正銘、菌類の”きのこ”のこと。
中華デザートの具材として定番のきのこがあるんです。
それが”白キクラゲ”です。
白キクラゲとは?
白キクラゲ(白木耳)は中国の楊貴妃が美しさを維持するために食べていたと言われているきのこ。
日本ではあまり流通していないので”見たことが無い”という人も多いかと思いますが、花びらが重なり合ったような形状、透明感のある白いひらひらは『食用きのこの美人(美菌)コンテスト』があれば十中八九1位だろう、というほどキレイなきのこです。
日本では主に中国産の乾物が流通していて、乾物は『銀耳』(ぎんじ)とも呼ばれています。
黒キクラゲが木から生えている様子が『木に耳が生えているようだ』ということで漢字では『黒木耳』と表記するので、白キクラゲは『まるで銀から生えていたような美しさだ』ということかも。
(違ってたらすみません!)
肌を潤し美肌になれる食べ物。
白キクラゲは漢方の生薬でも扱われています。
『滋養強壮作用と、肺を潤す』効果があるといわれています。
また、白キクラゲの”どの成分が美肌に良いか?”という事もわかってきています。
○シロキクラゲ多糖体
白キクラゲ特有の成分で保水力が高く、スキンケアなどのお化粧品にも使われています。
保湿で有名な成分、ヒアルロン酸を超える(!)保水力があり、自重の480倍の水分を保水できるそうです。
また、便に水分を与え便を柔らかくし便秘改善効果も期待できます。
○水溶性食物繊維
水分を含むとゲル化して体内に水分を運びます。
余分な栄養の吸収を妨げ老廃物などを抱え込んで体外に排泄し、便に水分を与えるため便秘改善効果が期待できます。
【参考記事】
きのこの栄養素まとめ。きのこ類の成分一覧表を作りました!【五訂食品成分表より抜粋】
ということで『白キクラゲ』は美肌効果が期待できる食材として、ぜひ”女性に食べていただきたいきのこ”なのです。
白キクラゲ、戻し方のおさらい。
白キクラゲは、日本で流通しているものはほとんど中国産の乾燥品です。
普通の水戻し方法だと少し臭みが残ってしまうため、戻し方にポイントがあります。
以前、白キクラゲの戻し方のポイントをまとめていますので、さっとご紹介いたします。
①白キクラゲをボールに入れ、たっぷりの水を張り30分程度浸します。

②水の中で良く揉み、汚れを落とします。
水を変えながら濁らなくなるまで何度か揉み洗いします。

③その後5分間水にさらして白キクラゲの水戻し完了です。
【参考記事】
【白きくらげ】美容レシピにかかせない漢方食材「白きくらげ」の戻し方ポイント!
水戻しするととても大きくなります!
乾燥20g、握りこぶしくらいだった白キクラゲが・・・

人の顔くらいの大きさに!

透き通った白色がとてもきれいです!
熱帯のサンゴ礁の中でゆらゆら生えていても違和感無さそう。
栄養成分もさることながら、この美しさから楊貴妃に好まれたのかもしれませんね。
※実は今回、希少な国産の白キクラゲを水戻ししたところ、揉み洗いするまでもなく汚れも臭みもほとんど出ませんでした。
これなら水戻しするだけですぐ使えます!
ただ国産白キクラゲはほとんど流通していなく、まだまだ入手は困難。
早く気軽に買えるようになるといいですね。
という事で、水戻しした白キクラゲでデザートを作ってみました!
きのこのじかんレシピ
白キクラゲとココナッツミルクの温スイーツ
今回は白キクラゲを使ってアジア風”温スイーツ”に挑戦したいと思います!
【材料】(2人前)
乾燥白キクラゲ:10g
ローズヒップティ:ティーバッグ1袋
ゆであずき缶詰:60g
ココナッツミルク缶詰:80g
牛乳:80ml
砂糖:小さじ2
クコの実:6粒
【作り方】
※白キクラゲは事前に水で戻しておきます。
①白キクラゲの石突きを切り落とし、スプーンに乗る位の大きさにカットします。
②白キクラゲが浸る位の水で煮ていきます。

煮込む時にローズヒップティのティーバッグを入れ白キクラゲに香りをつけていきます。
③別の鍋にココナッツミルクと牛乳を入れ、砂糖を加え弱火で加熱します。
※ココナッツミルクは水分と固形分が分離してしまっていることがあるので使う前に良くかき混ぜましょう。

④盛りつける器にゆであずき30gを敷き詰めその上に水分を切った白キクラゲを入れます。

⑤熱々のココナッツミルクを注ぎ入れ、クコの実を飾って完成です。
(レシピ&調理:和田)
せっかくなので新しいカップをおろして使いました。
かわいいでしょ、きゃっ♪
熱々が美味しい温スイーツ。
あったかさと甘さで気持ちがほっこりします。
あま~い、うま~い!
白キクラゲの食感がプルンプルン。
黒キクラゲの”ぷにゅぷにゅ”やアラゲキクラゲの”ジャキジャキ”した食感とはまた違い、柔らかさとプルプルの食感を兼ね備えていて水分がたっぷり含まれているのを感じます。
(比較がマニアックですけど)
また、ゆであずきとココナッツミルクが合うんです!

パート(女子!)の方に試食してもらいました。
『美味しいねぇ~。
え、これきのこなの?!寒天で作ったものかと思った!』
とのこと。
確かに一見きのこには見えないだろうなぁ。
この白キクラゲ、デザートではフルーツポンチやゼリーに入れてもきれいだし、スープなどにも良く合います!
白キクラゲは乾物が基本ですのでキッチンに常備して、美肌のために食べてみてはいかがでしょう。
美肌の食べ物”白キクラゲ”、のまとめ
①デザートの具材で使えるきのこと言えば”白キクラゲ”
②白キクラゲは肌を潤し美肌効果が期待できる。
③水戻しは揉み洗いを数回繰り返し、汚れと臭みを落とす。
④『白キクラゲとココナッツミルクの温スイーツ』は暖かくて甘くてホッとする美味しいデザート!