乾燥椎茸の正しい戻し方、生産者さんに聞きました!


 
 

乾燥椎茸ってなに?

 
 
煮物や汁物の具材や出汁として古くから利用されている乾燥椎茸
言わずもがな、その名の通り椎茸を乾燥し長期間保存できるようにしたものです。

①乾燥椎茸の正しい戻し方

日本で流通している乾燥椎茸の多くは原木栽培で育てた椎茸を熱風で乾燥したものですが、近年は菌床栽培した椎茸の乾燥品も増えてきています。
(JAS法により『菌床』栽培か『原木』栽培か記載義務があるため、パッケージや一括表示で確認いただけます。)
 

≪原木栽培の様子≫

②乾燥椎茸の正しい戻し方

原木栽培と菌床栽培の違いについて詳しくはこちら
 

じっくり時間をかけて原木の栄養で育てられた椎茸からは良質の出汁と旨味が出ます。
椎茸は昆布や鰹、煮干しとはまた違うきのこ独自のグアニル酸という旨味成分を持っているため、和食の出汁として利用されてきました。
煮物や汁物に使うと独特の香りや旨味が楽しめます。
 
 
さて、そんな椎茸ですが実は生の状態より乾燥させた方がより出汁が出るって知っていましたか?

椎茸の旨味は固い細胞壁の中にも閉じ込められています。
乾燥することで細胞壁にヒビが入り壊れやすくなり、その中に閉じ込められていた旨味が溶けだしやすくなるんです。
また旨味だけでなく栄養も一緒に溶けだします。

椎茸の栄養成分のひとつにエリタデニンがあります。
きのこの中でも椎茸とマッシュルームからしか見つかっていない成分で、血中のコレステロール量を調整して動脈硬化を予防する効果が期待されています。

しいたけの栄養ってすごい!実はすごい栄養成分を秘めているんです!

 
 
乾燥椎茸は美味しくて栄養も豊富。
だからぜひ食卓に常備して日々の料理に使用していただきたい食材です。
 
しかし乾燥椎茸は正しく戻さないと美味しさも香りも半減すると言われています。
そこで愛媛県で原木椎茸を栽培している大野きのこ山の大野さん乾燥椎茸の正しい戻し方をお伺いしました。
 
 

原木椎茸農家 大野さんの話

 
 
今の時代に即さないかもしれませんが・・・と申し訳なさそうに話し始めた大野さん。

『乾燥椎茸を美味しく戻すポイントは冷水を使い時間をかけて戻すことです』

 
≪大野きのこ山の大野さん≫

⑪乾燥椎茸の正しい戻し方
 

【ポイント①】冷水戻し

 
『昔から乾燥椎茸は冷水で時間をかけて戻した方が美味しいといわれています。
お湯で戻すと雑味が多く出てしまい旨味もあまり出ないんです。
椎茸の旨味成分グアニル酸は水戻しする時の温度で生成される量が変わってくるんです』

③乾燥椎茸の正しい戻し方

実際に温水で戻した時・常温で戻した時・冷水で戻した時に生成されるグアニル酸量のデータもあるそうです。
戻して加熱した後の椎茸のグアニル酸量を量ると温水では0.5mg、常温で20mg、冷水では160mgも生成されたとのことで、なんと冷水戻しでは温水戻しの320倍!とのこと。
科学的にも冷水で戻した方が美味しいと実証されているんですね。

この場合の冷水とは、だいたい5℃の水温だそうです。
冷蔵庫に入れながら戻すことでちょうど5℃くらいの水温を保つことが出来ます。

④乾燥椎茸の正しい戻し方
 

【ポイント②】時間をかけて戻す

 
『冷蔵庫内でじっくり時間をかけて戻しましょう
戻し時間が短いと固かったり旨味が出ず美味しくなりません。
また椎茸の厚みによって戻し時間を調整します。
どんこ等の肉厚な椎茸は約10時間以上、薄い椎茸は約5時間以上が目安です』
 

≪左:花どんこ 右:香信 厚みにかなり差がある≫

⑫乾燥椎茸の正しい戻し方

よく冷蔵庫の中で一晩かけて戻すと美味しい、という話を聞きますが20時に冷蔵庫に入れておけば朝6時でちょうど10時間。
この認識で合っているんですね。
 
 

乾燥椎茸の正しい戻し方

 
 
椎茸生産者 大野さんの話を踏まえて乾燥椎茸の正しい戻し方をまとめました。
 

≪乾燥椎茸の戻し方≫

①乾燥椎茸をさっと流水で洗い汚れなどを落とします。

⑤乾燥椎茸の正しい戻し方
 
②容器に椎茸を入れひたひたになるくらいまで水を入れます。
※戻し汁を料理に使うときは水を多めに入れて下さい。

③容器ごと冷蔵庫に入れ、椎茸の厚みに応じて約5~10時間かけてじっくり戻します。

⑥乾燥椎茸の正しい戻し方

ポイントは『5℃の冷水で10時間(薄めの椎茸は5時間)!』と覚えましょう。

 
 

乾燥椎茸を早く戻す方法

 
 
乾燥椎茸を美味しく頂くためには『5℃の冷水で10時間』が大事。
そうはいってもすぐ使いたい時もありますよね。

大野さんいわく
『味はどうしても落ちますが、必要な時は早戻しするなど、ライフスタイルに合わせて臨機応変に対応してもらっていいと思います』
とのこと。
 
 
確かに、時間と手間が掛かってしまうと忙しい人から乾燥椎茸を遠ざける要因にもなってしまうように思います。
そこで乾燥椎茸を早く戻す裏技も一つお聞きしました!
 

≪乾燥椎茸を短時間で戻す方法≫

①乾燥椎茸をさっと流水で洗い汚れなどを落とします。
②袋や容器に椎茸を入れひたひたになるくらいまで水をはります。
③冷蔵庫に入れ1時間程度戻します。
④一度椎茸を取り出し軸を切り落としカサをスライスします。

⑦乾燥椎茸の正しい戻し方
 
⑤水の中に戻し冷蔵庫で再度30分程度戻します。

⑧乾燥椎茸の正しい戻し方

椎茸をスライスすることで水と接する部分が多くなるため通常より早く戻す事が出来る裏技です。
干し椎茸のままでは固くて包丁で切れないため1時間程度水戻しして軟らかくしてからスライスします。
切りとった軸も食べられますのでどうぞ捨てずに料理にご利用ください。
 
 
※時間があるときは『乾燥椎茸は5℃の冷水で10時間戻す』方法をおすすめします。
 
 

乾燥椎茸の保存方法

 
 
さて、乾燥椎茸の正しい戻し方を大野さんに教えてもらったところで最後に保存方法を一つお伝えしておきます。

というのも乾燥椎茸の最大の敵は湿気なんです。
開封後はしっかり密閉しておかないとすぐ湿気ってしまい風味が悪くなります。
最悪の場合カビが発生することも!

そこできのこ問屋おすすめの保存方法が冷蔵庫保存法なんです。
 

≪乾燥椎茸の冷蔵保存法≫

①密閉できるチャック袋や容器に乾燥椎茸を入れます。
(乾燥剤や脱酸素剤が入っていたら一緒にいれておきます)

⑨乾燥椎茸の正しい戻し方
 
②冷蔵庫で保存します。

⑩乾燥椎茸の正しい戻し方

冷蔵庫内は乾燥しやすいため、この保存方法で数カ月~1年位保存可能です。
ただ、せっかく美味しくて体に良い食材、冷蔵庫に入れっぱなしにしないでどんどん使っていただければ幸いです!
 
 

乾燥椎茸の正しい戻し方、のまとめ

①乾燥椎茸は冷蔵庫で冷やしながら戻す(5℃の冷水で戻す)
②厚い椎茸は10時間、薄い椎茸は5時間、じっくり時間をかけて戻す。
③乾燥椎茸は密閉できる容器に入れ冷蔵庫などで保存する。

 
 



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