キノコの栄養成分で優れているのは?食品七訂で調べてみました


 
 

キノコの栄養についてまとめました

 
 
皆さんキノコについてどんなイメージをお持ちですか?

造形がかわいい・・・
それは確かに!

㉒北海道のベニテングタケに会いに

いやいや今回はそういう話じゃ無いのです。
 
ダイエットに良いらしい、とかヘルシーで健康に良いみたい、など、そういった美容や健康に良いイメージをお持ちではないでしょうか。

その通り!
キノコは食物繊維が豊富でダイエットに向き、低カロリーでなおかつ美味しい”健康食材”です。

①キノコの栄養成分で優れているのは?食品七訂で調べてみました

最近はテレビの特集番組でキノコのダイエット効果や高血圧予防などの機能性が取り上げられることが多くなり、キノコの良いところが皆様に浸透していくのはうれしい限りです。

そんなメディアの影響から、キノコ問屋にも栄養や効能について電話やメールで問い合わせをいただくことが増えてきました。
そこで今回はキノコの栄養についてどこで調べればよいか、またどんな栄養を持っているのかなどをまとめたいと思います。
 
 

2015年公開の食品七訂

 
 
そもそもキノコはどんな栄養が優れているのでしょうか。
実はキノコの栄養について簡単に調べられる便利なものがあるんです。

2015年にまとめられた日本食品標準成分表2015年版(七訂)通称”食品七訂”です。

日本食品標準成分表は文部科学省が国民の栄養改善のために、食品に含まれる栄養成分の基礎的データを取りまとめたものです。
その最新版が2015年に公開された『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』
文部科学省の公式HPにて食品ごとにまとめられています。
 
 
≪参考リンク≫

第2章 日本食品標準成分表 PDF(日本語版)|文部科学省HP

8番がきのこ類です。
 
 
当然キノコ1つ1つの栄養価には個体差があるのであくまで参考値ですが、一般的なえのきたけ、ぶなしめじ、しいたけなどは生の状態・茹でた後・油で炒めた後の栄養価なども載っています。
えのきは味付け瓶詰、つまりナメタケのデータもあり。

黒あわび茸やヤナギマツタケなどの変わり種や、天然物しかない松茸の貴重なデータも載っています。
 

≪黒あわび茸≫

③キノコの栄養成分で優れているのは?食品七訂で調べてみました

(しかしこれだけ多種類のデータがあるのに何でキクラゲは乾・ゆで・油炒めしかなくて生のデータが無いんでしょう?次回はぜひ入れてほしいです。)
 
 
PDFは細かすぎて見辛いと思っていたらExcel版もありました。
(下記をクリックするとダウンロード可能です)

日本食品標準成分表2015年版(七訂)8.きのこ類 (PDF:125KB)PDF版
日本食品標準成分表2015年版(七訂)8.きのこ類 (Excel:39KB)Excel版
 
 

キノコの栄養成分データ

 
 
せっかくいろいろなデータがあるので、いくつか抜き出して見ていきましょう。
 
 

生キノコの栄養成分表記 5項目

まずは生鮮キノコの基本 5項目を抜き出しました。

販売されている多くの食品には5つの栄養成分が記載されています。
エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量の5項目です。
 
 
※クリックでPDFが開きます。
表)きのこ類の栄養成分 5項目

生のキノコだけで比べると一番カロリーが少ないのはマッシュルーム
100gあたり11kcalでした。

世界で一番食べられているキノコはとっても低カロリーなんです!

③煮込んで5分ですぐ美味しい『贅沢なきのこ汁』きのこ10種類入り!

逆にカロリーが多い(といっても低カロリーですが)のは

・原木生椎茸
・うすひらたけ
・まつたけ

が揃って23kcalでTOP3。

次いでえのきが22kcalでした。

食品七訂に掲載されている生鮮きのこ17品目の平均は約17.5kcalですので、キノコのカロリーは大体100gあたり15~20kcalと覚えておくとよさそうです。
やっぱりキノコはヘルシー食材と言えます。
 
 

乾燥キノコ類はビタミンDが多い

食品七訂からビタミンDの値を抜き出しました。
(油炒め、ゆでなどの調理品は省きました)
 
 
※クリックでPDFが開きます。
表)きのこ類のビタミンD含有量

リストを見ると乾燥キノコ類の値が高いことがわかります。
その中でも突出して高いのが2種類のキクラゲです。
 

アラゲキクラゲ・・・128.5µg/100g
キクラゲ・・・85.4µg/100g

 

POINT:キクラゲとアラゲキクラゲの違い

食品七訂には3種類のキクラゲが掲載されています。
キクラゲ、アラゲキクラゲ、シロキクラゲの3種類です。

②キノコの栄養成分で優れているのは?食品七訂で調べてみました

この内、日本で主に栽培・流通しているのはアラゲキクラゲになります。
アラゲキクラゲ(荒毛木耳)はその名の通り裏に微毛が生えていて、コリコリした歯応えがあります。

④キノコの栄養成分で優れているのは?食品七訂で調べてみました
 
一方キクラゲはプルプルした食感で、茹でて酢醤油などで食べるととても美味しいきのこです。
こちらは日本でほとんど栽培されていません。

⑤キノコの栄養成分で優れているのは?食品七訂で調べてみました

 
 
生鮮アラゲキクラゲのデータは掲載されていないため単純に比較はできないのですが、生キノコの中でビタミンDの最高値はまいたけの4.9μg/100g。
乾燥アラゲキクラゲはその約26倍も多くビタミンDを含んでいるんです!
 
 
実はキノコは日光に当てることでビタミンDが増えます。

⑱”しいたけブラザーズ”さんできのこ狩り体験してきました!

そのため乾燥キノコ類のビタミンDの値が高く出ていると思われます。
(最近では品質を安定させるため天日ではなく機械による熱風乾燥が主流となってきています。食品七訂のキクラゲの検体がたまたま天日乾燥したキノコだったのかもしれません)

ビタミンDはカルシウムの吸収を助け骨を丈夫にする働きや、免疫細胞の機能を調整する大事な栄養素ですが、実は今の若者には欠乏しがちな栄養素と言われています。

30分~1時間日光に当てるだけでもビタミンDは増えるため、ぜひ調理前にザルなどで天日干ししていただく習慣をつけていただければと思います。
 
 

食物繊維が豊富

キノコ類は食物繊維が豊富です。
特に水溶性より不溶性食物繊維が豊富。

食物繊維を適度に摂取すると便通の改善や、体内の有害物質を体外に排出する効果が期待できます。
という事で、食物繊維総量のTOP10を上位から順に並べました。
 
 
※クリックで大きい画像が開きます。
きのこの食物繊維含有量 TOP10

1位はなんとビタミンDに続きアラゲキクラゲ(乾燥)でした!

⑥キノコの栄養成分で優れているのは?食品七訂で調べてみました

≪アラゲキクラゲ(乾燥)の食物繊維≫

水溶性食物繊維 6.3g
不溶性食物繊維 73.1g
食物繊維総量  79.4g
 
 
100g中79.4gって、ほとんどが食物繊維でできている、という事ですよね。

乾燥する事で水分が抜けて食物繊維の値が7倍になっていたとしても食物繊維総量11.3gとなります。
(生鮮キノコの水分の平均が90.8gで乾燥アラゲキクラゲが13.1gなので約1/7になっていると計算)

他の生キノコの食物繊維総量、平均3.4gに比べてもおよそ3倍と抜きんでています。
 
 
また、2位は白きくらげ(乾物)、3位はきくらげ(乾物)と、TOP3を乾燥きくらげ類が独占する形に。

食物繊維を摂りたい場合はきくらげをお勧めします!
 
 
また、生鮮キノコのデータだけで比較してみた場合は原木椎茸の食物繊維が多かったです。
(前述した通りおそらくきくらげがTOPになると思われますが、生鮮きくらげのデータが無いんです)
 

≪原木椎茸の食物繊維≫

水溶性食物繊維 0.4g
不溶性食物繊維 5.1g
食物繊維総量  5.5g
 
 
これをキャベツの食物繊維と比較してみると、水溶性食物繊維は同じですが、不溶性食物繊維は原木椎茸の方が3倍以上も含んでいることがわかりました。
 

≪キャベツの食物繊維≫

水溶性食物繊維 0.4g
不溶性食物繊維 1.4g
食物繊維総量  1.8g
 
 

キノコは理想的なミネラル食材!

ミネラルは骨や歯、身体や血液を作る材料となり、さらに人の感情をコントロールしたり疲労回復などにも役立つ重要な成分です。
しかし現代ではミネラルが欠乏している人が多いと言われています。

ミネラルは体内で作ることが出来ないため常に食品から摂取する必要がありますが、食材を加工するほどミネラルは減っていくので、加工食品をよく食べるようになった私たちはミネラル欠乏になりやすい状態にあるといえるんです。
 
 
そこでおススメしたいのは、もちろんキノコ!
きのこは理想的なバランスでミネラルを含んでいる『ミネラル食材』なんです。
 

POINT:キノコはバランスよくミネラルを含んでいます!

①過剰摂取になりやすいナトリウムの含有量が少ない
②ナトリウム過剰からくる高血圧を防ぐカリウムの含有量が豊富
③鉄・亜鉛・銅をバランスよく含んでいる

 
 
そんな”ミネラル食材”キノコの中でも、一番バランスよくミネラルを含んでいるキノコを七訂で探してみると・・・

ありました。
エリンギがかなり理想的なんです!

⑮エリンギ栽培キット『でるまっしゅ』に挑戦!改めてプロのすごさを実感した次第です

≪エリンギ100g当たりのミネラルデータ≫

ナトリウム:2mg
カリウム:460mg
カルシウム:1mg
マグネシウム:15mg
リン:120mg
鉄:0.3mg
亜鉛:0.7mg
銅:0.15mg
マンガン:0.07mg
 
 
エリンギは特にカリウムの含有量が460mgと優秀です。
カリウムは摂取しすぎたナトリウムを体外に排出し、高血圧を防ぐ働きが期待できます。

またマグネシウムも15mgときのこの中では多い方。
マグネシウムは不足すると疲れやすくなると言われていますので積極的に摂りたいミネラルです。
 
 

食品七訂に載っていない栄養成分

 
 
今回は食品七訂のデータからキノコの栄養をピックアップして見ていきましたが、食品七訂に掲載されていない成分もたくさんあります。
一部ですが紹介いたします。
 
 

シロキクラゲ多糖体(白きくらげ)

デザートなどにも使われる白きくらげは、透明感のある美しいキノコです。
古来より老化防止肌を潤す漢方食材として重宝されてきました。

⑦キノコの栄養成分で優れているのは?食品七訂で調べてみました

白きくらげに含まれるシロキクラゲ多糖体は自重の450倍も水分を貯め込めるほどの保水力を持ち、体内に水を運んでくれます。
きのじかスタッフも食べた後、確かに潤っている感じがしました!
 
 

ヘリセノン(ヤマブシタケ)

山伏衣装の胸飾りに似ていることからこの名がついた白いフワフワした見た目のキノコ。

やまぶしたけ(山伏茸)

スープや炊き込みご飯の具にするととても良いダシが出ますし、唐揚げにするとまるで鶏肉の様な食感になります。
ヤマブシタケだけが持つヘリセノンという成分は脳内の情報処理のネットワークを密にすると言われていて、アルツハイマー予防記憶力向上への効果が期待されています。
 
 
上記以外にも美容に良いとされるエルゴチオネイン(タモギタケ、ササクレヒトヨタケ)や、マイタケのダイエット成分としてマスコミでよく取り上げられるMX-フラクション(マイタケ)。
コレステロールを調整する作用があると言われているエリタデニン(椎茸)、免疫力を高めると言われているβ-グルカン(特にハナビラタケ、タモギタケ、ヤマブシタケ等)など、それぞれのキノコが独自に持っている成分も見逃せません。
 

≪参考リンク≫

美容成分エルゴチオネイン(肌の老化を抑制)が豊富に含まれているきのこをご紹介!
中性脂肪を下げる『食事の後の椎茸茶習慣』のススメ
デトックス食材といえばキノコ!デトックス効果の高いおすすめキノコは?
 
 
いろんな栄養を持っている優れた健康食材”キノコ”。
決して万能薬ではありませんが、毎日の食事に摂り入れていただき、少しでも皆様の健康に寄与できましたら幸いです。
 
 

キノコの栄養成分、まとめ

①キノコの栄養成分を調べるには食品七訂を参照しよう!
②低カロリーでビタミンD、食物繊維が豊富
③ミネラルバランスの良いキノコはエリンギ!
④β-グルカンやヘリセノンなど食品七訂に掲載されていない独自の機能性もあります

 
 



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