毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談


 
 

猛毒きのこ シャグマアミガサタケ

 
 
シャグマアミガサタケというきのこがあります。

きのこ好きなら誰もが知っているような有名きのこなのですが、その理由が

①死亡例もあるほどの猛毒を持っている
②海外では毒抜きして食用されてきた歴史がある

という雑学的に面白い特徴を持っているからなんです。
 
 
きのこ好きの間でたびたびシャグマアミガサタケが話題にのぼるたび
『いくら毒抜きしたら食べられるからって失敗したら死んじゃうかもしれない。
そんな危険を冒してまで食べたいものですかね?』
と口では言いながら、なんとはなしに気になっていたのでした。

そんなモヤモヤを抱えながらきのこな日々を過ごしていたのですが、先日、ついにシャグマアミガサタケに出会う機会が訪れまして。
危ない好奇心にがっつり火が付いてしまったのでした。
 
 

シャグマアミガサタケとは

 
 
春~初夏にかけて発生する猛毒きのこ。
茶色いカサはボコボコした脳みそのような形状で不規則、いかにも毒きのこっぽい禍々しさがあります。

①毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談
 
春のきのこの代表格、普通に食されているアミガサタケと同じ名を冠しているものの全く別種のきのこです。

≪トガリアミガサタケ≫
②モリーユ茸のクリーム煮レシピと下処理方法
 
形状や雰囲気がだいぶ違うので混同することは無いと思いますが気を付けたいところです。
ちなみにシャグマとは、花魁たちの間で流行った髪型『赭熊(しゃぐま)』のことで、きのこの形状がその髪型に似ていることからきているようです。
 
 

毒きのこ 採取

 
 
5月下旬、菌友たちとちょっと遠出してきのこ散策に行った時のこと。

フォトジェニックな春のきのこたちにテンションが上がりました!
友人たちと行くきのこ散策は本当に楽しいです。

②毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談 ③毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談 ④毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談

そんな中、菌友が件のきのこシャグマアミガサタケを見つけました。
おお!なかなかの大きさ。

⑤毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談

露木はこれがシャグマアミガサタケの初見。
この妖しさが逆にかっこいい・・・

と、この時すでに魔力に囚われていたと思います。
迷いながらも採取させていただき、シャグマアミガサタケを神奈川に連れ帰ってきたのでした。

⑥毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談
 
 

ドキドキ!シャグマアミガサタケの毒抜き

 
 
連れ帰ってきたシャグマアミガサタケ。

⑧毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談

もう覚悟は決まっていました。

シャグマを毒抜きして食べてみよう!

 
採取した翌日、さっそく毒抜きを実践しました。
※この毒抜き方法は完全に毒が抜けているか確認したものではないので参考にしないでください。
 
 
まずは軽く水洗いして汚れを落とし根元の石突を切り落とします。

⑨毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談

海外で食用とする際は茹でて毒成分を抜いてから調理して食べるそうです。

厄介なのが湯気。
毒成分も一緒に気化するため、この湯気を吸っただけでも死んでしまう危険があるそうなんです。
本当に恐ろしい毒をもっているきのこですよね。
 
 
そんな湯気を室内にこもらせるわけにはいかないので、人通りの無い屋外にコンロと鍋をセット。

⑩毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談
 
また念のため眼鏡とマスクを着用しました。

⑦毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談
 
 
さあ、いよいよ茹でていきます。

ぐつぐつ茹でられるシャグマアミガサタケ。

⑪毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談

この湯気を吸ったら死ぬのか・・・そう思うと恐怖と何やってるんだろうという後悔が身体を走り抜けます。
遠くからおそるおそる見守りつつ、時々息を止めて近づき写真撮影を試みます。

加熱するとカサがだんだん赤味を帯びてきました。
ゆで汁もわかりづらいですが赤っぽい色がついています。

⑫毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談

・・・ほんのり香った程度ですが、何やらものすごい良い香りがするような。
毒成分が溶け出していると思いますがどうやら一緒に良い出汁も溶け出しているようです。

20分くらいがっつり茹でてからゆで汁を廃棄します。
 
 
この流れを3回繰り返しました。
 
 
≪2回目≫

⑬毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談

⑭毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談
 
≪3回目≫

⑮毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談

⑯毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談
 
よし、これだけやれば大丈夫だろう!

しかしシャグマアミガサタケの毒成分が本当に全部抜けたのか、それとも残っているのかは見た目では判断できません。

もし毒が残っていたら?
もしガスコンロのガスが少なくて火力が弱かったら?

そんな不安がいくつも頭をよぎります。
というこで最後の仕上げとしてキッチンの火力でしっかり茹で上げました。

⑰毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談

これで毒抜き完了です。
 
 

シャグマアミガサタケの調理

 
 
ゆで上げ後のシャグマアミガサタケ。

正直にいうと、とても美味しそうには見えません。
なんだって海外ではこんなきのこを食べているのだろう?なんて思ってしまいました。

⑱毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談

今回はシンプルにバターソテーで食べることにしました。

包丁で半割りカットした断面。
中は空洞です。

この断面の見た目がウラスジチャワンタケやカニタケなどのきのこに似ています。

⑲毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談
 
バターの香りに包まれて調理されるシャグマアミガサタケ。

⑳毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談
 

完成!シャグマアミガサタケのバターソテー。

㉑毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談
 
 

シャグマアミガサタケを食べてみた!

 
 
一応食べる前に友人や知人にシャグマアミガサタケを食べる旨のメッセージを残しておきます。
万が一倒れた際に原因がすぐに特定できるようにするためです。
 
 
さて、準備は整いました。
実食します。

しっかり毒抜きしたつもりですが、やはり恐怖はあります。
おそるおそる口に運びました。

あ、美味しい。
あんな濃い見た目のきのこの割に味はクセがない感じ。
しっかり煮こんだ後だというのにちゃんと旨味も感じられ、また歯ごたえも残っていました。
野菜炒めなどに入れたら味・食感でアクセントになり美味しそうです。
 

ただ、実は同日に採取したアミガサタケ(ヒロメノトガリアミガサタケ)も比較のためバターソテーで調理して食べてみたのですが、こちらのほうが美味しく感じました。

≪アミガサタケ≫
㉒毒きのこ シャグマアミガサタケを食べた体験談
 

初めてのシャグマアミガサタケ調理だったため、毒抜きをやりすぎて味が抜けてしまった可能性はあります。
しかし毒が残ってしまうリスクを考えるとやっぱり茹ですぎるくらいじゃないと安心できません。
そう考えると少なくとも露木の中では毒抜きのリスクと手間を負ってまで食べたいきのこではないのではないか、と一瞬思ってしまいました。

とはいえ、今回1回食べただけでそう決めつけるのはもったいない!
特に海外ではそのリスクを負っても食べ続けられているきのこでもあるので、きっとそれだけの価値があるはずです。

また機会がありましたら慎重を期しながらシャグマアミガサタケ料理に再挑戦してみたいと思います。
 
 
シャグマアミガサタケを食した翌朝、特に問題なく目覚めたことを記載しておきます。
今回の毒抜きはうまくいっていたようです。
 
 

シャグマアミガサタケを食べた、のまとめ

①シャグマアミガサタケは死亡例もある猛毒きのこ
②茹でこぼして毒抜きすることで食用になる
③毒抜きしても旨味が残り美味しいきのこでしたが、手間や命のリスクを負ってまで
 食べたいきのこだろうか、微妙なところだと感じました。

今回はシャグマアミガサタケの魅力をしっかり引き出せなかったようなので、また機会を作って挑戦したいと思います!

 
 



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