きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました


 
 

冬虫夏草

 
 
冬虫夏草というきのこを知っていますか?

冬虫夏草と書いて”とうちゅうかそう”と読みます。
これ、昆虫に寄生するきのこの総称なんです。
 
 
きのこは栄養分の摂り方で大きく3種類に分けられます。
 

①腐生菌

倒木や枯葉など植物の死骸を分解することで栄養を得ているきのこ。
椎茸や舞茸など、栽培きのこに多い。

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②菌根菌

植物の根を通して栄養をもらい、無機物を与えて植物と共生するきのこ。
松茸やポルチーニなど、栽培が難しいとされている。

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③寄生菌

昆虫やクモ、一部の菌類や植物の種子などに寄生して養分を得るきのこ。
きのこに寄生するヤグラタケやガの蛹に寄生するサナギタケなど。
※寄生とは生きたままの宿主に取りついて栄養を得ること。
 
 
この寄生菌の中でも昆虫やクモに寄生して養分を得るきのこの総称が冬虫夏草です。
冬は虫だったのに夏には草(きのこ)になってしまうというのが名前の由来だそうです。
 
この度、静岡県伊豆市にある静岡県きのこ総合センターで冬虫夏草の写真展が開かれているということでお伺いしてきました。
 
 

怪しいキノコ写真展『冬虫夏草の世界』

 
 
≪イベント概要≫

名称:怪しいキノコ写真展『冬虫夏草の世界』
期間:2016年1月20日(水)~6月20日(月)まで
時間:10時~16時
場所:静岡県きのこ総合センター(静岡県伊豆市修善寺4279-5
主催:静岡県東部農林事務所(森林整備課)
写真・解説:大塚 健佑さん(日本冬虫夏草の会会員、静岡県レッドデータブック冬虫夏草部門調査員)
入館無料です。

①きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました

このイベントは『虫が苦手な方はご注意ください』とのことです。
この記事に関しても冬虫夏草の写真が出てきますので虫が苦手な方はご注意ください。
 
 
静岡県きのこ総合センターは伊豆修善寺道路の修善寺インターから車で約5分の位置にあります。
(電車の場合は修善寺駅から虹の郷行きバスで約15分 )

センターの200m手前にある看板。
上にある椎茸、グッときます。

②きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました
 
咲き始めた梅越しのきのこ総合センター。
2月中旬に行けば満開の梅が見られるでしょう。

③きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました
 
 

多種多様な冬虫夏草

 
 
※ぜひ現場でご覧いただきたいので写真は少なめ、または一部分のみご紹介させていただきます。
ポスターに載っているように白背景の冬虫夏草の写真が多数展示されています。
 

≪大塚さんにいただいたポスター画像≫

冬虫夏草展ポスター

写真や解説文は『甲虫』『トンボ・ハエ類』『セミ』『アリ・ハチ』『ガ』『ほか』の6種類のカテゴリーに分けて展示されていました。
 
 
≪カテゴリーにもきのこがニョキッと寄生している≫

④きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました
 
一口に冬虫夏草といってもずいぶん種類があるみたいです。

たとえばガの蛹に寄生するサナギタケは、虫の身体は地中に潜っていてオレンジ色の棒状のきのこが地表に突き出しています。

⑩冬虫夏草(トウチュウカソウ)の食べ方、煎じ方【きのこ専門 通販】
 
カメムシに寄生するカメムシタケは細い針状のきのこがひょろっと長く伸びます。

⑮冬虫夏草(トウチュウカソウ)の食べ方、煎じ方【きのこ専門 通販】
 
セミの幼虫に寄生するツブノセミタケはもうなんだかわけわからない形。
ひょろっとした植物の根の様なものと、黄色い棒状のきのこからなる。

⑬冬虫夏草(トウチュウカソウ)の食べ方、煎じ方【きのこ専門 通販】
(サナギタケ、カメムシタケ、ツブノセミタケの写真提供:きのこ女子 コイケハルカさん 【箱-hako】
 
 
冬虫夏草展の写真を見て2点考えが変わったことがあります。

冬虫夏草は昆虫の身体の一部からきのこがにょきっと生えてくるものだと思っていたのですが、クモに寄生したトルビエラ属の菌などは体表の至る所からきのこ(子実体)が生えて、足の先からは白い菌糸がボワッと出て葉っぱに固定されています。
原木椎茸のほだ木全体にきのこの菌糸が回るように、昆虫の身体の隅々まできのこになってしまっているんです!
 
 
≪トルビエラ属の菌に寄生されたクモの足≫

⑤きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました
 
 
また昆虫の身体は地中にあり、きのこ(子実体)は地表に出るものと思っていたのですが、昆虫が葉っぱや木にとまった状態でも生えているんです。
地中から生える冬虫夏草は地表に出て胞子を撒く必要があるので上に向かって一方向にょきっと伸び、葉っぱや樹上で生える冬虫夏草は体中からあらゆる方向にきのこが生えていました。
 
 
ミルンヤンマというトンボに寄生したヤンマタケはかなり怖カッコイイ。
体中からカギ状のオレンジのきのこ(子実体)が生えていて、まるではじめからそういう模様だったかのようにも見えます。
必見です!
 
 
≪ヤンマタケ≫

⑥きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました
 
 

タイワンアリタケで鳥肌

 
 
個人的にタイワンアリタケが一番衝撃的でした。
タイワンアリタケ、という冬虫夏草の横に解説文が書いてあったのですが、それを読んでいて鳥肌が・・・
 
 
タイワンアリタケはアリに寄生する冬虫夏草ですが、このきのこはほぼ必ず葉っぱの裏で見つかるのだそうです。
全てのアリが落ちないように葉っぱをがっちり噛んだ状態で、足からもきのこの菌糸がたくさん発生し葉に固定されているそうです。

寄生したきのこがアリをコントロールして、風に飛ばされないような場所に移動させていると考えられていますが『真相は謎のまま』なのだそうです。
 
ぞわーっ
 
 
さらに解説文には続きが。
冬虫夏草展の写真・解説を担当している大塚さんが、ある日生きている状態で冬虫夏草に寄生されたアリを見つけたそうです。
興奮しながらもアリを触ってみると、アリの脚は逃げようとじたばたしても、アゴはがっつり葉っぱを噛んだまま外れなかったそうです。

ぞわぞわーっ!

 

これもうホラーです。
人間に寄生するきのこが生まれない事を祈ります。
 

アタゴオル物語で有名なますむらひろしさんの作品で、ペンギンに寄生する冬虫夏草が出てくる漫画があります。
『オーロラ放送局 上巻』という漫画で、その回のタイトルもずばり『冬虫夏草』
面白い漫画なので興味がありましたらぜひご覧ください!

 
 

きのこ総合センターが楽しい

 
 
さて、冬虫夏草展が開催されている静岡県きのこ総合センターは常設展示もあります。
きのこ好きなら結構楽しめます!
熱中してついつい長居してしまいました。

⑦きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました
 

○顔ハメパネルが多数

館内には顔ハメパネルがたくさんあります!
僕が見たのは6種類。

タマゴタケ、シロオニタケ、ベニテングタケ、原木しいたけ、干ししいたけ、清助どんこ(伊豆椎茸のブランドマーク)

⑧きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました
 
⑨きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました
 

ここのはパネルが持ち上げられるサイズなので色んなポーズが可能です。

⑩きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました
 
⑪きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました

顔ハメマニアはここ、要チェックですよ!!
 
 

○伊豆の椎茸についてすごく深い

きのこ問屋もお取引させていただいていますが、伊豆の修善寺は良質な原木椎茸を1年通して出荷できる貴重な生産地です。

⑫きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました
 
また伊豆は日本で最初に椎茸が栽培された場所と言われていて(大分県とどちらが先か、という議論はあるようです)椎茸栽培に歴史があります。

⑬きのこがアリの脳をコントロール?!冬虫夏草展に行ってきました
 
その伊豆にある”きのこ総合センター”なので原木椎茸に関する資料や解説、道具などが多数展示されています。
かなり引き込まれて見てしましました。

(きのこ問屋の勉強を兼ねた社員旅行先に良いかも!温泉もあるし取引生産者さんもいるし)
 
 
 
静岡県きのこ総合センターで開催されている怪しいキノコ写真展『冬虫夏草の世界』は2016年6月20日(月)までです。
常設展示もかなり見ごたえがありましたので、冬虫夏草の写真や解説と併せてぜひお伺いしてお楽しみください!
 
 

冬虫夏草展、のまとめ

①寄生菌の中で昆虫やクモに寄生するきのこを冬虫夏草と言う。
②形や色、生え方など多種多様な冬虫夏草がある。
きのこが寄生した昆虫をコントロールし、都合の良い場所に移動させていると考えられる。ぞわーっ
④きのこ総合センターは常設展示も楽しめます。

 
 
 

≪冬虫夏草の取り扱い商品はこちら≫

 

冬虫夏草の食べ方、煎じ方【干し北虫草(サナギタケ)】

⑦冬虫夏草(トウチュウカソウ)の食べ方、煎じ方【きのこ専門 通販】
 

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